桜尾城（広島県）

桜尾城の感想

桜尾城が築城された当時は三方を海に囲まれた複郭式の海城だったと云われています。
調べてみると江戸時代までは手付かずの状況であったらしいのですが、近代になってから埋立地が広がり住宅地も整備され、面影も何も無くなっています・・・(´；ω；`)ｳｩｩ

桜尾城は１２２１年に後鳥羽上皇と鎌倉幕府の執権だった北条義時との争いが起きた承久の乱（じょうきゅうのらん）後に、鎌倉幕府の要人だった藤原親実が厳島に下り神職を務めることはなく代官として支配をしますが、その後、新たに藤原氏が下向し桜尾城の入城し新たな支配体制を築いたと云われています。（ってことは桜尾城がその時は既に築城されていたんだと思います）

厳島の支配は大きな財力を得れるため、安芸の武田氏である武田信賢（佐東銀山城）が桜尾城に攻め込みますが何とか撃退に成功！その後は大内氏の傘下に入り安定を図りますが、そのうち家督を巡って一族で争いが起き長い内紛の結果、友田興藤が家督を継承したため桜尾城を新たな居城としました。この内紛の際に大内氏が介入してきたため、友田興藤は大内氏から尼子氏に鞍替えをします。怒った大内氏は大軍をもって友田興藤を攻め落とし滅ぼします。桜尾城には大内家臣の杉隆真が入城し、その後、佐伯景教と名乗って新たな当主として納まりました。

大寧寺の変（陶晴賢が主君の大内義隆を自害に追い込む戦い）後は、陶晴賢の重臣である江良賢宣（えら かたのぶ）が城番で入城していたが、陶晴賢と手切れ（防芸引分）をした毛利元就が急撃し江良賢宣は素直に開城し毛利氏の傘下となり、桜尾城は毛利氏の重臣、桂元澄が入城し城代としました。
桂元澄の毛利元就の絆は深いものの、これまでには紆余曲折あり多くのドラマがありましたが、そのレポートはまた今度って感じです(o^―^o)
桂元澄は桜尾城を守り厳島の戦いでは後方支援を行いながら、陶晴賢に偽の書状（裏切りの）を送り敵方を疑心暗鬼にさせるなど、桜尾城を抑えていたからこそ逆転の厳島の戦いに勝利を呼び込んだんだと思います。陶晴賢の首実検もこの城で行われたと云われています。その後も桂元澄の居城として続きますが桂元澄が死後（自ら命を絶ったとも云われています）は穂井田元清（ほいだもときよ）が桂元澄に代わり入城しますが、関ケ原の合戦後、福島正則が安芸国に入国すると桜尾城の重要性は無くなり後に廃城になったとされています。

現在の桜尾城は当時の三方を海に囲まれた地形から埋立地となり、住宅地の中にある公園として存在していました。１９１２年、桂元澄の末裔だった桂太郎さんと云う人が土地を買収し廿日市町（当時）に寄付し、その後整備され『桂公園』として現在に残っている様です。　桜尾城の面影はみじんも残っていませんでした・・・苦笑

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